テレビ朝日開局45周年 木曜ドラマ

『黒革の手帖』第四週

STORY

ホテルで安島と一夜を共にした元子。この事は口止め料、もう会わない…と安島に告げるが、心は揺れている。自宅に戻る元子を陰から不審な男が見ている。安島は参議院選挙に出馬する予定で大忙しだが、元子が気になってたまらない。一方元子は、安島にライバル心を持っているらしい橋田を相手に、ママ業に励む。
元子は橋田が料亭「梅村」を買い取ったことを確認。自分への橋田の執着と、新人ホステスの澄江が橋田の顔見知りである事を利用し、「梅村」を橋田から脅し取って転売することで自分が「ロダン」を買うという計画をたてる。

波子は楢林からの援助を完全に失い、マンションの立ち退きを迫られるが、乗り込んで来た不動産業者(=かつて元子の横領によって退職を余儀無くされた元次長の村井!)に、裏の権利者である長谷川を紹介される。
既知の相手である長谷川に、波子は「あの女にださまされた」と自分の窮状を訴える。そこに楢林もやってきて元子ママに脅されたと訴え、鉢合わせした波子と楢林は大喧嘩。
医院に帰った楢林を、市子が迎える。楢林は彼女の裏切りを許さず、叩き出す。
村井の運転する車の中で長谷川は元子の銀行員時代の横領をも知り、面白い女だと興味を持つ。長谷川が「カルネ」を訪れると、そこに安島もやってくる。長谷川は安島に、選挙の事だけ考えろと釘をさし、見合いを勧める。

元子は澄江に札束を渡し、彼女を自分の身替わりに仕立てて橋田の元に送り込む。今度こそ元子を自分のものに出来ると思っていた橋田は激怒するが、結局澄江を自分のものにする。
澄江が首尾良くやったかどうか、「カルネ」で待つ元子。そのとき「燭台」の叡子ママが訪ねてくる。元子が楢林から五千万円を脅し取ったことが、噂になっているというのだ。叡子ママは、銀座の客を甘くみるなと忠告するが、元子は強気の反論。
ホテルから戻った澄江は、橋田の裏口入学斡旋の証拠を聞くことはできなかったといい、かわりに手帖を盗んだらどうかと提案。第二の黒革の手帖…元子の目が光る。

行きつけの美容院で、元子はオーナーの曜子から「ロダン」が人手に渡ったことを知らされる。買い取ったのは誰か曜子に調べてもらい、長谷川のもとを訪れる元子。そこには安島もいた。
元子は「ロダン」を買う交渉をはじめ、すでに二億五千万円で買手がついているというそれを、三週間以内に二億七千万円で買うと宣言。約束を果たせなければ長谷川に大きな損害を与えることになる。カルネを担保に入れる、という元子を安島は不安気に見る。

澄江は、橋田の手帖をデジカメに撮り元子にデータを渡す。それを更に自分の手帖に写し取り、元子は自信満々で橋田が経営する予備校に乗り込んでいく。土地だけで2億はする「梅村」を、20年ローンの五千万円で売ってくれ、と冗談のような申し出。すでに元子ママに愛想をつかしている橋田は冷たくあしらうが、彼女の差し出す裏口入学リストに言葉を失う。
………が、橋田は笑い出す。澄江が手帖を写していたことなど先刻承知なのだ。「ママは裏切られたんだよ。…俺の勝ちだ。」

to be continue


今週の曜子さま

美容室。髪を触る曜子さんの手許が映る。白いシャツブラウス、袖口と前立に黒の縁がついてます。わたくしこの出だしをビデオに撮りそこないました。だってCM直後だったんだもん〜〜〜
元子さん
「ねえ先生。ロダンの事だけど…」
曜子さんあっさり
「人手に渡ったそうよ。」
元子さん
「えぇっ!? いつ?」
曜子さん何気なく世間話ふうに
「つい最近。大きな不動産屋さんが買ったとか。」慣れた手付きで元子さんの髪をブラッシングしてらっしゃいます。とても自然な演技です^^。
元子さん何か思いめぐらすように
「ね、その会社ってどこだかわかる?」
曜子さん手を止め、後ろを通りすぎようとしているマキさんに呼び掛ける。
「真希ちゃん!」マキさんふりかえり「はい」
曜子さん
「ロダンの話してたの、『森』のママだっけ。」
マキさん
「はい。そうです。」
曜子さん、元子さんに向き直り
「今日みえると思うので…聞いておきます。」にっこり。
敬語になったりタメになったりするのね。お客さまでもありお友達でもあるって感じ? 

元子さん
「ありがとう!…わかったら電話くださる?」
様子が違うのに気付いた曜子さん、鏡ごしに元子さんの目をみて
「お急ぎですか?」
元子さん真剣な口調で
「ええ、とても。」
ここ横からのロングショットですが、いまいちりかさんのプロポーションの良さが出ておりません。脚はどうなってるんだ〜
曜子さん一瞬間をおいて笑顔になり、店の奥を向いて
「真希ちゃん、いま森のママに電話してくれる?」
画面は元子さんの表情だけになり、曜子さんの声が聞こえる。
「もしもしママ? すみません突然。実はこのあいだ『ロダン』が売れたって……ええ……それについてちょっとお聞きしたいことが……はい………」声だけのお芝居っていうのも新鮮でございます。

以上っ!

これで、ロダン買収の件について曜子さん自身は何も絡んでない、という事がはっきりいたしました。ふむう…
櫻井曜子さんがお客さまに提供する情報は「占い(予見)」と「サロンに集まる噂」の2種類があるということで。そのどちらにも曜子さん自身の意思は関係ないんですよね。原作の獣医さんは元子ママに積極的に近づいて進言する感じの人でしたから、既にかなり違うといえばいえますな…(や、どっちにしても曜子さんはオリジナルキャラなんだけど)


NELの勝手感想文

いよいよ恐ろしい展開になってまいりました………
元子さんが追い込まれていく(でも本人はあくまで強気!)っていうのが……こわい、こわいよ〜〜〜〜;;
なんたって山本陽子さん演じる叡子ママがこわい!
いや一番怖いのは長谷川会長なわけだが、ああいう人はパッと見おだやかで、直接の恐怖は感じさせなない………ただこれからの展開を思うと、強気なだけの元子さんが本当に心配で〜あの綱渡りは見てて心臓に悪いよ〜〜〜

えと…私むかし銀座方面でアルバイトしてた事あるんですよね。ホステスじゃないですがまぁ接客業で(<自分も綱渡り人生な奴。綱の高さがぜんぜん違うけど)。…ほんと厳しいんだってば。(これは原作読んだ時から思ってるけど)燭台で1年くらい働いたからって、その前の銀座歴もなく、人脈もなく、後ろ楯もない30そこそこの女がバーンとクラブ出してお客がつくワケがない。まあ元子さんが凄いやり手で、楢林や橋田をはじめとする男達は燭台時代から彼女にメロメロっていうならそれでもいいんですが…。どうもはなからその辺のストーリーは嘘っぽいと思っております。
そしてホステスが何よりしちゃいけないことが、お客のメンツを潰すこと。…ではないだろうか…。ステイタスを売る街ですから、銀座は。
本気で銀座の女として成功したいなら、まずそこを押さえなきゃ。

ああでも元子さんは、そういう金持ち男たちの鼻をあかすのが、ひとつの目標なのかな…? 自分が銀座でのし上がりたいだけじゃなく。…何をしたいんだ?元子さん。

もう、元子さんがしてる事は叡子ママにも長谷川にも安島にもバレてる状態で、本人も「ばれてる」と気付きつつあるのにそのまま強気で進んでいく…っていうのが、見ててハラハラなんてもんじゃないです。おもしろいといえば面白い…のかもしれないが…ああ、胃に悪い。

曜子さんは今回、ビジネス情報を提供って感じですね。
彼女は相手が望まなければ教えません!が、聞かれればなんでも答えちゃいます。 ……それも恐ろしいです……

2004/11/21 up