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ホテル・リッツの夜

『グランドホテル』公演から数日が過ぎた1月29日(日曜)、大阪での「ハッピーニューイヤーイベント」に出席してまいりました。
お久しぶりのリッツ・カールトン大阪。昨年3月のRFMで初めて足を踏み入れた場所です。↑写真は道路に面した裏口でして、正面玄関に回るときちんと制服(コート)を着たドアマンさんが迎えてくれます。これで回転ドアだったら、まさに『グランドホテル』の世界です。

公演の思い出も消えやらぬわたくし、ロビーを歩けば男爵が居そうな気がするし、フロントを通れば「いつ来ても良いホテルだわ〜」とグルーシンスカヤの台詞を呟きたくもなる。壁紙も絨毯も家具もクラシカル・ヨーロピアンで統一され、格調高い空気が漂っています。なんだかんだ言うよりOHPをご覧いただくほうが雰囲気が伝わると思うので是非ごらん下さい。

『グランドホテル』劇中で、一目で庶民とわかる格好をしたオットーが、部屋の予約をしているにも関わらず支配人に追い返されそうになるシーンがあります。ヒドイ差別!と憤慨すべき場面ですが、でも、そういった「ふさわしい人間だけがふさわしい場所に入れる」というような、モラルのレベルを守るというのはある意味大事なのではないか?と思う事も、現実の生活の中ではしばしばあります。
自分を例にあげれば…普段の私はリッツ・カールトンに足を踏み入れて良い身分ではありません。リッツに限らず、およそ高級とよばれる店鋪やホテルには入るべきではありません。それは自分を卑下しているわけではなく、正しい自己認識だと思っています。
それでも今回のように、代金を支払ってパーティに参加すると決めた、決めたからにはその日だけでも「その場にふさわしい自分」でなければならない。きちんとした服装、下品でない言動。そういう風に「意識」することが、「モラルを守る」という事なのだと思います。

全財産を現金に変えて、残り少ない命を好きなように生きよう…このホテルに泊まれば、今まで無かったも同然の『自分の人生』をみつけることができるに違いない、と思っているオットー。その時点では、彼はある意味「お金さえあれば人生が買えるはず」と思っていたのかもしれません。
ホテルの玄関から追い出されそうになった時、取りなしてくれたのはドクターと男爵でした。ふたりとも、なんの担保も見返りも求めずにオットーの肩を持ったのです。彼らを動かしたのは何か? それは決してお金などではなく、オットーの表情や言葉からほとばしる「より良く生きたい」というまっすぐな想いだったのではないかと私は思います。ここでオットーは早くも、今迄は持っていなかった(のであろう)友達を得ます。

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←ウェイティングルームでサービスされた、この日の為の特製カクテル『グランドホテル』。

*****MENU*****
・アミューズブーシェ
・カダイフを纏った新鮮な帆立貝ソテー アボガドのカクテルと共に 無花果のバルサミコソース
・タブナードを添えた白身魚のオーブン焼き トマトとケッパーのソース
・特選牛フィレ肉ソテーと野菜入りのキッシュ、香草入りサワークリーム
・フォンダンショコラ バニラアイスクリーム添え
・コーヒー

お食事おいしかったです。
でも困ったのが、食事中のドリンクがオレンジジュースとお茶しかなかったこと。ワ、ワインをくれ〜という感じ;オイルと香辛料たっぷりのフランス料理には、お酒がないと苦しいです;(お茶なしで和菓子を食えというようなものだっ)
もっとも、その後のりかさんとのイベントの事を考えれば、よっぱらって不埒な事をする輩がいないとも限らず(<自分か?)アルコールなしは賢明な配慮だったのかもしれません;;

思えばクリスマスディナーショー以来のフルコース。普段、一食200円とかで済ませている自分には、いろんな意味で重すぎたのか…緊張もあいまって、だんだんとお腹が痛くなってくるNELでした。

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そしてオットーは、フレムシェンに出会います

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パーティの内容は、掲示板にもご報告させて頂きましたが、とてもなごやかで楽しい時間でした。
司会はお馴染み、りかさんの宝塚同期生で現在は素敵な奥様♪真山葉瑠さん。
まずはりかさん、ソファに掛けてのトーク。グランドホテル公演の思い出話などを聞くことができました。録音しなかったので詳しいお話の内容は覚えてないのですが…共演者さんたちとのおつきあいの中で、色々発見もあったご様子。たとえば公演後にごはんを食べに行くにしても、りかさんはいつも「明日、身体が動くようにと思って食べる」という感じ。そうではなく「今日を楽しむために食べる」というのもアリなんだ!と知った…みたいな事を仰っていたのが印象的でした。

勤勉で実直なのは良いことですが、それだけが生き方ではない。
そう、世界には愉快な事が一杯! 楽しまずして、なんの人生か。
『黄色い館』で男爵とフレムシェンが踊っているところに、オットーは有頂天で駆け込んできます。
でもすぐ、自分はサエない中年男で只のお邪魔虫だって事に気付いて、すみっこに腰掛けてふたりを眺める役になってしまいます。
男爵が「彼は大金を手にして、楽しみたいんだが方法を知らない。どうやら病気らしい」と言うと、フレムシェンは「かわいそうな人…いいわ、あたし彼と踊るわ!」と答えます。
ふたりとも、やさしい。そしてオットーも、やさしい人なのです。

この日のりかさんの装いは、マニッシュな3つ揃いのスーツ。レディース仕立てで身体のラインが綺麗に引き立っていました。
登場されると、客席からどよめきが。そしてりかさんがテーブルの間を歩いて行かれると、ふんわりとティファニーの香りが。

トークが一段落したところで、質問コーナー。
まず事前に寄せられていた質問。寒い日々の風邪予防策は?ということで、りかさん「移動中はいつもマスクをしてる」との事でした。それも、ガーゼのお子さま用マスクを濡らして使っている?そうです。なんでも、りかさんはお顔が小さいために今流行の立体型マスクだと目まで隠れてしまうんだとか…。
るんぱさん曰く「そうならないように上切り取って使えば。みなさん切ってあげてください」…切ったものをお贈りすれば使っていただけるんでしょうか??(笑;)

続いて、客席からの質問に、りかさんがその質問者の側まで行って答えてくださるという企画。
なかなか、咄嗟に質問を考えるのは難しかったのですが…NELは「夢縁坂骨董店」についてココで聞かなくては一生聞けない!と思い挙手させて頂きました。…しかし、やめておけばよかったかもしれません…りかさんがこちらに向かって歩いていらっしゃる時点で脳まで硬直し、でも呼びつけたからにはキッチリ目を見て喋らなくては失礼である!!と、眉間に皺寄せる勢いで質問。…思い出すと顔から火が出る…
とにかく「撮影時の思い出」として、あの学生たちと絡むところで、格闘技指導?の先生に「君は才能がある!」とすっごく誉められた、というお話はここにきっちり保存させていただきます。

りかさんにとってはドウって事ないことなのでしょうが、私のほうにとってみれば紫吹淳さんと会話をするなんていうことは物凄い大事件なわけです。
「足を踏まなければいいんですが、ミス・フレムシェン」
楽しみたいのはやまやまですが、あなたに迷惑じゃないでしょうか?というこのオットーの気持、よくわかります。
「大丈夫大丈夫、ほらリラックス!」と手をとって引っ張ってくれるりかさん、いやフレムシェンが、まさに女神のように輝いて見える。
憧れる、好きだ、大事にしたいと思える相手が居てこそ、人生はすばらしい!!

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るんぱさんのテキパキ進行で、東京からいらしているお客さまが最終の新幹線で帰れるようにとバッチリ8時半まで、いろんなお話を伺うことができました。
参加者にとってこの日一番気になっていた筈の話題は、数日前に新聞記事になっていた「20周年コンサート」について。やはり大阪での公演はなし(東京のみ)との事で、判ってはいたもののちょっぴりがっかりムードが漂う会場。でも、りかさんの言葉は「必ず期待以上のものになる」と信じさせてくれるものでしたし、更に「これからも一緒に歩いてください」と直接語られてしまっては…たぶん、会場に居たファンのほとんどは「これは行かなあかんなあ(笑;)」と思っちゃたんではないでしょうか。(この暖かい感じが関西ならではなんですよねえ…)

あとはサイン入りのプログラムなどが当たる抽選会があり、
20人ずつが壇上でりかさんと一緒に記念写真を撮ってもらえるという企画があり(ご卒業時のフェアウェルパーティを思い出してしまった)、
今後のご予定などについてのトークもあり…で、これまでの「お茶会」や「ファンミーティング」と大体同じような内容でした。
はじめての「ディナーつきのイベント」という事で、何かオイシイ事でもあるのかしら?などとも事前には思ってましたが、結局、なにが一番嬉しかったかといえば「紫吹淳さんが今元気だって事を、確認できた事」「りかさんが私達ファンの事を忘れてない+ファンに会えて嬉しいと思って下さってるって事を、確認できた事」。単純な私にとって、それに勝る喜びはないんだな。

生で会えるっていう事。会いに来てくれたって事。
欲しいのはそんな基本的な…基本でありながらなかなか実現しない事。

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オットーはフレムシェンをパリへの旅に誘う。
誘って、どうなるものでもない…いつまで一緒にいられるかもわからず、行った先でどういう生活をするつもりなのか、上手くやっていけるのかどうかも謎。
それでも、一緒にいたい、だから「一緒に行こう、来てくれるね?」と言う。

最初は「冗談でしょ?行けるわけないわ」と言うフレムシェンも、一途で強力なオットーの誘いを、断れない。
ここでも、モノを言うのはお金ではなく、「よりよく生きよう」というまっすぐな想い。
ただそれはいつしかオットー独りの人生ではなく、男爵が彼に託した想いと、フレムシェンと、彼女のお腹の中の命をも、大きな懐に抱いていく豊かな人生に変わっている。

ホテルのフロント係・エリックが「息子が生まれたんです!」と言いに来る。その彼に、男爵の形見であるダイヤ入りのシガレットケースをプレゼントするオットー。
エリックは感極まって受け取り、オットーに言う。「おめでとうございます、あなたも!」そう、この瞬間オットー・クリンゲラインは世界を受け入れ、世界から受け入れられ、まさに彼自身の人生を手に入れたのです。

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人間の価値は、自分以外の人々をどれだけ幸せにできるか、で決まるのかもしれない。

りかさんがお帰りになり、るんぱさんもお帰りになり、私達もクロークに預けていた上着を受け取って、帰途につきました。(別の店に寄り道してお喋りとワインにつきあって下さった某様、ありがとうございました)

沢山の幸せをいただいて、別世界にトリップしたような夜でした。
パーティに参加されなかった方も、少しでも雰囲気を感じていただければ…そして「自分も参加したような気に」なっていただければ幸いです。

私がこのホテルに来ることはもう二度とないかもしれないし、また近いうちにあるかもしれない。それは女神のみぞ知るです。(来るとしたら必ず紫吹さん絡みであろうと思うので)

2006.02.03 Text by NEL